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他人を傷つけても語れ - 「哲学実技」のすすめ (中島 義道)

「哲学実技」のすすめ―そして誰もいなくなった・・・
中島 義道 (著)


 哲学とは何か。からだから溢れてくる言葉で語るとはどういう事か。それを表している文を紹介します。

「他人を傷つけても語れ」という場合、ぼくは「他人をドンドン傷つけて語れ」と言っているのではない。「他人を傷つけてもなんともないように精神を鍛えよ」と言っているのでもない。むしろ「他人を傷つけることに敏感になれ」と言いたいのだ。
p.42

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 これはどういう事か。「他人を傷つけること」を避けることとは、つまりどういう事なのかというのを深く考えてみろという事だと思います。

「他人を傷つけたくない人は自分がそれによって傷つきたくない人なんだ。それを潔く認めなさい」
p.42

 結局は自分が傷つきたくない、つまり自分が傷つくことを恐れているからこその行動であると認める。こういった裏にある事実に対して目を向けるというのが一つ哲学的な志向と言えるのではないでしょうか。あくまで正当化せず自分の心に忠実である。全てがそうだとは言い切れませんが、確かに思い当たるケースは幾つか考えられます。哲学者ではない自分としては、一つの思考方法という程度に留めておきたい話です。