雨の音が好き

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サンレコ掲載のSteinberg UR22の制作秘話(USBバス・パワーの話とか)

 今月のサンレコSteinberg UR22の特集記事がありました。まあ宣伝も兼ねた記事なんでしょうけど、それでも面白い話がいくつか書いてありました。

 記事の構成は、最初にヤマハの開発スタッフの方々の制作秘話で、その後にエンジニアの赤川新一さんのレビュー記事という二部構成。

 私も先日購入したばかりですが、UR22はこの価格でこのスペックと音というのは結構すごいぞと思ってるんですが、その秘密が幾つか掲載されていました。まあ、私の場合は他の低価格機とくらべたわけわけではなく、単純に聞いてこれ結構いいじゃんと思っただけですが。

 記事の中で興味深かった事を幾つか紹介します。

 どうやら、このUR22は既に先行して発売されていたURシリーズを開発した際の自社製のUSB2.0チップなどを流用できた事が、この低価格と高品質を実現できた秘密のようです。個人的にも、変に新しいUSB3.0チップで開発して不具合があるよりも、既に安定して運用する事ができるUSB2.0を流用してくれてよかったと思っています。

 サウンドのキャラクターについてはこのように語られています。文中の、甲賀さん、山本さんはともにヤマハの開発者の方です。

●サウンド・キャラクターはどのような?
甲賀 “音楽的なサウンド”を目指しました。
山本 周波数特性は下から上までフラットに伸びており、原音忠実でありながら鳴っている音の1つ1つの粒であったり、楽器の細かな表現を損なわないように仕上げているんです。パッと聴きのイメージを良くするために特定の帯域を意図的にブーストするといった色付けは一切していません。

 この音の粒がはっきりしている感じは、まさに最初に音を出した時に私が感じた印象そのものでよくわかります。良くも悪くも素直な音。

 他にも、USB2.0チップなどは流用しているものの、UR22用に新たに設計しなおしている部分もあるそうです。特に個人的に気にしていたUSBバス・パワーについての言及がなされています。

甲賀 もちろんサウンド面はプリアンプの性能だけでなく、アナログ回路全体のバランスが重要になってきます。ですので、ほかの機種にもD-PREは採用されていますが、回路をそのままUR22に流用しているわけでもなく、新たにデザインし直しています。例えばUR22の電源供給はUSBバス・パワーですので、パソコンからのノイズが乗ってくる可能性もあります。なので、そのノイズをUR22内部の電源回路で綺麗にするような構造にしています。また配線パターンの引き回しがオーディオ回路に悪影響を与えないように熟考しました。
Sound & Recording Magazine (サウンド アンド レコーディング マガジン) 2013年 03月号 [雑誌]

 USBバスパワーに起因するノイズの対策がUR22では施されているようです。電源供給がUSBバスパワーで事足りるのかという言及はされていないので、あとはそこだけですかね。一部のUSBバスパワーを使ったオーディオ・インターフェイスでは、ファンタム電源を2チャンネル同時に使った場合に電力不足になるというような報告もあるようなので。あんまりコンデンサー2本立ててUR22で録音って状況もないでしょうけど。

 PR記事とはいえ個人的に気になっていた部分が知ることができてよかったです。なんでこういうのをSteinbergのホームページでもやってくれないんでしょう。もっと聞きたいです。ハードウェアの話だけでなく、ドライバー等のソフトウェアの部分についても聞いてみたいですね。あと、UR28M、UR824といった、先行しているURシリーズとの比較なんかも知りたい所です。

 第二部では、エンジニアの赤川新一さんが実際に使用する様子がレビュー形式で掲載されています。興味があれば読んでみてください。